「うわーっ、海めっちゃ綺麗!」





はい、今バスなう!とか言うやつです。



「美月ちゃん、はい、どーぞ」



にこやかな笑顔で私にじゃがいもチップスを渡してくるのは、神崎萌ちゃん。



「ありが...」


「萌ー、隣誰かいんの?」



私の声をさえぎるように後を振り返ってきた男の子。



誰かいるの、って...


私また、気づかれていませんでした?



「うん、美月ちゃんだよ」



「...美月?」




いすといすの間からのぞいた顔が誰それ、って言ってますよ。