晴れた空、流れる花びら。春爛漫…。

あたし、結城かなた。

明日から高校生になるんです!

ワクワクで何回も制服をチラ見して、ニヤニヤとして、楽しみがかくしきれない。
そんな日々がずーっと続いていた。そんな日々も今日でオサラバ!!!

まあ、なんといっても高校生といえば、彼氏だよね♪

中学生活では1人も彼氏ができなかったあたし…。でも、高校に入ったら彼氏の1人もつくりたいと思うのが乙女!

楽しみな明日を控え、あたしの気分はアゲアゲ!

楽しみダアッ!!!

♪♪♪♪♪

急なケータイの着信メロディで現実にもどされたあたし。

高校生になるから、とスマホにしてもらって、これまたあたしは気分アゲアゲ!

着信は、高石優介。

あたしと同じ中学校だった人であり、同じ高校である人の1人である。

「電話かー。」

少しめんどうだったが、高石はいい人だし、優しい人だからでることにした。名は体を表すとはこのことだ…。←

「もしもし?」

最初に声を発したのは高石だった。

「明日の話?」
「うん。」
「明日は駅前の公園でみんな待ち合わせだってよ。遅刻したら置いてくからな。」
「わかった。ありがとー!」

プチ………ツーッツーッツーッ…

…切るの早っ!!

遅刻しないようにしなくては!

そんなこんなで、あたしの高校生活が、幕をあけようとしていたのです。

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