「その事で、アンタに被害でてんの?」
「被害って言うか…」
「悪いけど、第3者の俺が口出しするような事じゃねーの」
「ちょっ、セナ!!何でそんな事言うの!?」
勢いよく麗美さんの声が飛ぶ。
「ですよね。…すみません」
謝って顔を俯ける。
その瞬間、
「でも、」
そう口に出したセナさんをすぐに見つめた。
「アンタを助ける事なら出来るから。それが原因で恭から避けられてんだろ?」
「……」
「んじゃ、とりあえずアイツを振りむかせてやっから」
そう言ったセナさんは面白そうに笑った。
「あの…どうやって?」
「とりあえずアンタ麗美の店で1日でいいから働きなよ」
「え?」
「出来るだろ、麗美?」
「え、えっ…う、うん」
話を突然振られた麗美さんは慌てて返事をする。
「で、アンタは?出来んの?」
「ま、まぁ…1日くらいは」
「じゃ、そこに恭を誘って行くから」
「えっ!?」
張り上げた声にセナさんは未だ面白く頬に笑みを作っていた。