****** 保健室の前までくると、やっぱり緊張してきた。 そー、っとドアを開ければ、カーテンの向こうに誰かがいるのが確認できた。 シャアッ、と結構心地良い音がするカーテンを開ければ。 ひどく怯えた顔をする栞がいた。 「らいっ…」 抱き締めて、というように細い腕を俺の方へ伸ばしてきた。 そんなこと今までなかったから、すごい嬉しくて、たぶん一番力を込めて抱き締めた。