「社長、早乙女さんがお見えになりました」

・・・

「ああ、そこに掛けてもらって」

「はい…では、早乙女さん。

こちらへどうぞ・・・

すぐにお茶をお持ちいたします」


「え、あ、いえ、結構です」


慌ててそう言った私。


「早乙女部長」

「え?!・・・は、はい」


突然早乙女部長と呼ばれ、

しどろもどろになってしまった。

・・・

そんな私を見て、

翔がクスリと笑った。

・・・

私は顔が真っ赤になり、

俯いた。

「昼食は取ったのか?」

「エ?…いえ、まだです」

私の答えを聞くな否や、

翔は立ち上がり、

綾野に目配せをした。