・・・

お昼の休憩に入り、

一息ついた私は、グイッと

ブラックコーヒーを呑み込んだ。

・・・

社長室。

行かなきゃいけないんだよね。

自分で行くって言ったんだから、

行かなくちゃ。

・・・

私は重い足取りで、

最上階行のエレベーターに乗った。

・・・

最上階に着くなり、

大きな窓が見え、私はその光景に、

目を奪われた。

街を一望できる・・・

今は、桜の花が咲き乱れ、

とっても安らぐこの景色。

ずっと見ていたくなる…


「早乙女さん、ですよね?」

突然後ろから問いかけられ、

勢いよく振り返った。

・・・あ。

この人が、社長秘書の、

綾野・・・さんよね。