目はいい方だからわかる。
その整った顔立ちに、思わず見惚れてしまう。
背が小さいし、雰囲気がふわふわしてるから守ってあげたいと思ってしまう。
「あれ?ねぇねぇ、あの二人組の内の一人、さくらちゃんじゃない?
絶対そうだよ‼」
「さくらちゃん?」
「知らねぇのかよ…?有名じゃんかっ!
俺らの学校でもトップクラスの美人っ‼
しかも友達思いで、気品があって、優しくて、かわいくて、更に理事長の娘ときた!男らが黙っちゃあいねぇぜ?」
「お前詳しいな…、
まさか好きなのか?」
ちょっとふざけて聞いてみた。
のだが、
奏弥は顔を真っ赤にして黙っちまった。
「は?お前まさか、まじ…?」
「…っ、わ、悪りぃかよ…」
なんて、腕で顔を隠す様にしながら言った。
この前から女遊びの数が急激に減ったのはそれが原因か。
「ははっ!悪りぃわけあるかよ。
俺は応援するよ。」
嘘偽りのない笑顔を向けてから
すぐに意地悪い笑顔でこう付けたした。
「じゃあ行くかっ!あいつらの所へっ‼」
「えぇ⁉ちょ、待てよっ‼」