ニコラが人差し指を立てながら言う。


「いいねぇ!行こうか!」


「っと…その前に」


ニコラはまだ寝てるエーゼルに近づく。


「アイレン、こいつをおぶるから手伝ってくれ!」


「おう……いつもみたいに叩き起こさないのか?」


「…今日は頑張ってくれたから」


ニコラは優しく微笑むと、彼をゆっくりおぶる。











「なんだ?こりゃ」


教会から出ると、ここの村の住民だろうか、何人もの人間がアイレン達を取り囲んでいた。


「…どうして?」


「知らないよ!おいエーゼル!寝てる暇ない!起きな!」


「ん…?うわ!!なんじゃこりゃぁ」


「…テンシ…コロス」


村の住民は何かに操られてるのか、その言葉を繰り返しながらアイレン達に近づく。


「来るな!」


「畜生!何がどうなってんのさ!」