「だって、こんなに仲がよくなければここまでしないはずよ」


「嫌だからこうするんだよ」


ニコラはため息まじりに言った。


「ん?この指輪はなんだ?」

エーゼルがユリナの指輪を指さす。


「え?あ…これは聖術師の指輪ですよ」


「え?君聖術師なの?!」


「そうよ、魔王を倒すために、私は旅してるの…彼と、ニコラと一緒に…」


ユリナはこの世界のことをエーゼルに話す。





「そうかぁ…その旅、俺も協力してやってもいいぜ」

「本当に?」


「ああ!こんなに可愛い女の子の旅、協力しない奴がどこにいるってのよ」


エーゼルがユリナの背中に腕を回すのを見てアイレンは


「うわー!ダメだ!」


彼はそう言い、エーゼルを押し倒す。


「いだ!…ははーん、お前この子のこと好きだろ?」

「ち、違うよ…ただ…ユリナには触らないでほしいっつーか」


「へえ〜この子ユリナっていうのか、可愛い名だな」

エーゼルはまたユリナに近づく。


「ったくあんたは!」


するとニコラが腕を組みながらエーゼルに近づいてくる。


「うわ!」


「…これから面白い旅になりそうね、アイレン」

「…ああ……」