「そう…ウィダルとアリアは…」
ユリナは自分が消えてからまた生き返るまでの間に起きたことをすべて聞いた。
「アイレン、じゃあ…世界はもう救われたのよね」
「いや、まだだ」
「え?」
「これから俺達が憎しみを作り出さなければいいんだ」
「そうね…」
「ユリナ、聖術師の指輪見せて」
「え?」
ユリナが指輪を見せるとアイレンはその指輪を外し、代わりにまた別な指輪をはめる。
「え…アイレン?」
「もうお前は聖術師じゃない、普通の人間だ…この指輪は俺が持ってる」
「アイレン…」
「この指輪はこれからも俺のそばにいることを誓うための指輪だ、誓うか?誓わないならこの指輪返してもらう」