「はあ…はあ…」
アイレンはやっとの思いでフューティスにつくと、すぐにユリナを探した。
「ユリナ……ユリナは…」
すると神殿の階段の上であるひとりの人が立っていた。
あの長いグレーの髪…
「ユリナ…」
アイレンは彼女の名を呼びながら階段をのぼろうとすると
「アイ…レン?」
ユリナがアイレンの存在に気付く。
「アイレン?…うそ…私…消えてない」
ユリナの目から涙が溢れてくる。
「アイレン…っ」
ユリナは一気に階段を下りた。
「ユリナ!」
アイレンとユリナはお互いきつく抱き合った。
「アイレン…っアイレン…っ」
アイレンを抱き締めながらユリナは何度も彼の名を呼んでいた。
アイレンもそんなユリナをずっと抱き締めていた。
ユリナ…本当に愛してる…