「ところでアイレン」


リナールがアイレンの方を見る。


「はい…」


「そろそろユリナがフューティスにいるのでは?」


「あ…」


アイレンはそう呟くと急いでライスト教会を抜け出した。



「アイレン!何も扉を開け放しにしとくなよ」


エーゼルが扉を閉めに行くと


「…あのふたりは…幸せになる運命なのよ…」


リナールはそう言うと優しく微笑む。


「リナールさん……何か…おっしゃいました?」


「…アイレンとユリナ…あのふたりは初めて逢った時から…結ばれる運命って分かったわ…」


「あのふたりがですか?」


「ええ…」