少女が誕生して、17年の月日が経った。





世界は魔王により、暗闇の世界になりかけていた。




そんな世界にひとつだけ魔王が近づけない場所があった。




そこはフューティス。常に光が射し込んでおり、今にでも神が現れそうな…そんな場所だ。





その場所にある神殿の中に少女はいた。





光る円陣の前に、少女は何かを祈っていた…。




少女の後ろに司祭が3人、祈る少女を見守っている。




少女が祈るたびに、円陣の光は徐々に増していく。





少女は長いグレーの髪を揺らしながら、祈り続ける。






そして、円陣が今まで以上に輝きを増した瞬間(とき)…





「では、私は天上界へ行きます…天使の力を持つ神に選ばれし少年を探し、必ずこの世界を救います…」



「無事を祈っている」



司祭が言うと少女は光る円陣の上に立つ。



「私は必ず、この世界を救います…だから…信じてください……私は世界を裏切らないと」



少女はそう言い、円陣の光と共に消えた。