アイレンはユリナの所まで行き、そしてユリナを抱き締める。


「……………」


抱き締められても何も言わないユリナをアイレンはさらにキツく抱き締める。


―決して離さないこと…―

アリアのあの言葉がアイレンの頭の中に思い浮かぶ。


「ユリナ……っ」


アイレンは思わずユリナの名を呼んだ…






すると…





「ア…イレン」


ユリナは小さな声でアイレンの名を呼び、彼の背中に手を回す。


「ユリナ…」



そしてまた視界が歪んだ。










「なあ、アイレン大丈夫か?こんな所で寝て」


エーゼルは床の上で倒れてるアイレンを指さす。


「大丈夫ですよ…そろそろ目を覚まします」


「なんで分かるの?」


「アイレンさんは今ユリナさんを迎えに行ってるのです」