おお ユリナ


おまえは世界を救う神だ


おお ユリナ


おまえは魔王を倒すために生まれてきた


ユリナ 世界を救うのだ


世界を救え さあ


選ばれた少女


悲しみを幸福へと変える少女よ


神の少女よ




何人ものの聖歌隊と祭司達がこの歌を歌っている。


「…ユリナって…こうやって今へとたどり着いたんだ」


アイレンはそんなことを思っていると


「うわぁ!」


突然視界が歪み、また目の前が真っ暗になる。







「ここは」


気がついたらアイレンはまた別の所へ来ていた。



真っ暗な空間の中、いくつもの光の粒が飛び交っている。


「……ユリナ?!」


よくみると遠くにうっすらと人影が見える。


あの長いグレーの髪…


間違いなくユリナだ