「…精神世界へ行くのです…ユリナさんの…」


「ユリナの精神世界?」


「はい…」




「…どうやって…行くんだよ」


「私があなたを精神世界へ行かせることもできますが…」


「じゃあ行くよ、早くでもユリナの記憶を取り戻したい!」


「…本当に…いいのですね?…いいですか?あなたはユリナの精神世界へ行ってくるのよ…」


「なあ、一回聞いていいか?精神世界って…どんな所なんだ?」


「ユリナが誕生した時の世界に行くの…それが記憶の出発点なのだから、ある程度したら自然とまた別の世界へ飛ばされる、そこで現れるユリナを決してあなたのそばから離さないことよ」


「…どうして…ユリナを離しちゃダメなんだ?」


「あそこで現れるユリナは失われたユリナの記憶そのものなの…だから…絶対に離しちゃだめよ」


「…分かった…」


「じゃあ、行くわよ」


アリアはアイレンの額に手をあてる。