「じゃあ、もう行こうぜ、気が済んだだろ?」




「そうだけど・・・」



「まだ見るのか?もういいだろう」



「何?怒ってる?」



「そうじゃないけど、良い気はしない」



「焼きもち?」



「それはお前だろ!」



「隼人はしないの?」



「ずっとしてるよ・・・お前が尚紀って奴を見てる時から」




「隼人ったら・・・バカ」



「ん?バカはないだろ」



「違うよ、私は隼人しか見えない」



「ん?何て?もう一回言って」



「聞こえてるでしょ!」



「バレたか」



「当たり前よ」



私と隼人は映画館を出た