「うぁ~…」
私も今日から高校生かぁ…
「もーえの!!」
「わぁ!もう!ビックリさせないでよ!優香」
私は相澤萌乃。そしてこの子は私の親友の優香。
「あ…そろそろ教室いかなきゃね!」
「わ!?ホントだ!!急げ~」
私はなんと、同じクラスなの!やっぱり私と優香は運いいのかな…中学も3年間同じクラス。
しかも6クラスあるのに。運命だね。
「おはようございます…」
わ…みんな来るの早いな…もう席についてる…
あ、でもあの男の子だけ立ってる…
ん…あれ…もしかして…
「裕太…?」
男の子は後ろを振り向いた。
あ!間違えない!裕太だ!
「裕太!久しぶり!会えるなんて…」
裕太は不思議そうな顔で私を見たあと笑顔で言ってきた。
「君、同じクラスなの?もう名前覚えてくれてるなんて、嬉しいな!」
「君、名前は?」
「え…相澤萌乃…裕太、私だよ?」
「え…どこかで会ったことある?俺、覚えてないや」
え…酷いよ…あの約束は?嘘だったの?
「じゃあ、裕太、裕太の初恋の人は誰?」
「…」
「裕太は好きな人といつ別れた?」
「…」
「ねぇ、裕太?答えてよぉ…」
「…分からないんだ」
「え?なに?どういうこと?」
『キーンコーンカーンコーン』
裕太はそのまま席ついてしまった。
本当に…覚えてないのかな…?