また真っ白な空間…、いや曇ったような色の空間。
「ん…?」
でも何か違う。
何もないわけではない。
蜘蛛の巣のような情報網がそこにはあった。
スッとそこに触れようとすれば蜘蛛の巣のように俺の身体に絡まる。
すると、蜘蛛の巣状の情報網のものから映像が流れてきた。
―ここは現実世界で言うパソコンの中。
中。
つまり俺は…
カーソルのようなものってことか。
思ったことを口にすれば検索結果のようなものが俺を囲む。
その囲んできたものが薄い線で繋がっている。
本当に蜘蛛の巣のようだった。
それをタッチすれば文字がその場に並ぶ。
そうだ、ここはWebであり、図書館のようなもの。
でもここに来れるのは俺だけだ。
見れられもしない、つまり部屋。
俺は良い物を手に入れた。