「簡単に話すと、俺のこと好きって言う女、キラい」 「え…、」 「……そう言う女の子は大抵蒼のこと好きで、俺を利用するんだー」 自嘲するような笑みを浮かべながら彼はそう言った。 あの疾風くんが。 男女分け隔てなく、明るく話していそうな疾風くんが。 こんな、怒っているような、でも泣きそうな顔をするなんて。 話を静かに聞いてる逢坂くんだって、顔を歪めている。