約10年ぶりに帰ってきた懐かしい街……









なんだけど…やっぱり子供の頃の記憶はおぼろ気で、駅から出るとそこはまったく知らない土地でした…。










『…ん?柚子~、どうしたの?』










「お母さん…。どうしよう。目的地の住所は知ってても、そこまで行く道が分からない…。」












電話越しに聞こえるお母さんの声と駅前で賑わう人たちの声。そしてちょっとの不安と期待。












『とりあえず、その辺の人に道を聞いてみながら進んでみなさい。』












「うん。そうするよ。」














『また何かあったら連絡ちょうだいね!』













「うん。分かった、じゃあまたね!」