ガブリエルは何も言わず、俯いた。

 さっき聞いてしまった話は、ガブリエルが思っているよりも重い内容のような気がして、聞くのが躊躇われたのだ。

「あー。飯食いてーんじゃないか?」

 銀青の髪の男が部屋から顔を出す。

 ガブリエルはコクコクと頷いた。

「あのさ、ガブリエル。朝ごはん食べたら話があるの」

 三人の中で唯一の女性がガブリエルに言う。

「あ、うん。わかった」

 ガブリエルはまたコクコクと頷いた。

「じゃ、飯があるとこまで案内するよ」

 オレンジの髪の男はそう言って、ガブリエルの腕を掴んだ。