ガブリエルは二人が離れていくと立ち上がった。

 二人はガブリエルがいた大きな部屋を出ると、別の小さな部屋へ入って行った。

 ガブリエルはそれを見送ると、二人が入った部屋のドアに耳を当てた。

「…えぇ、私はそれが一番最善策だと思うの」

 さっきの女性の声が聞こえてきた。

「でもさ、なんでそうするの…?」

 さっきの二人とは違う別の声が聞く。

「なんで…って、だって今生存者で村を立て直してるけど、また同じことがあったらどうするの?ガブリエルが傷つくだけでしょ?」

 女性の声が答えた。

「あの襲撃者たちはさ、なんで襲ってきたんだろうな?」

「あの子の能力を狙ってたのかしら」

 さっきガブリエルを訪問した二人が会話を続ける。