ルークの提案に、オラシオンは「は?」と聞き返した。

「あ、明日?急すぎないか?」

「急のがいいんじゃないですか?王様は、すぐに気分が変わる天気屋さんですからね」

 ルークはそう言ってニカッと笑う。

 オラシオンは「うぬぅ…」と唸ったまま何も言えなくなった。

 なぜなら、ルークの言葉はズバリ正解だったからだ。

「…わかった」

 言いたくはなかったが、彼の言葉が本当だったからオラシオンは頷いた。

「では俺は失礼します。明日の視察の支度をせねばならないので」