保険委員の綾は 健康診断の後片付けをしていた――


重たい机や 診断に使った医療器具などを大事に運んでいた



『あー…、おもいよー…』





綾は3段に積み重なっている医療器具を持って 保健室に向かっていた


カタカタと音を立てながら 運ばれる

今にも零れ落ちそうで 実に不安定





それに気づいた拓斗は 綾の手伝いをしようとしたんだ







「綾ー…!!!」






一瞬の出来事だった――



階段から足を踏み外して バランスを崩す 綾







拓斗もダッシュで綾を助けようとしたが 間に合わなかった…――


「――綾!!!」





――…たく…と?





頭の中がボーっとして なんだか目眩がする











そして 綾はプツリと気を失ってしまった――