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『あー、幸せぇー★』
携帯の画面を見て にやける綾――
見ていた画面は 新一からもらったメールの画面だった
「はいはい。よかったね」
頬杖をつきながら 呆れた様子で聞く千紗…
休み時間ごとに新一先輩とのメールの話題を出せば さすがの千紗も飽きてくるようだ
それに比べて 今も綾は浮かれていた
『だってね!先輩が“また今度会おうな”だってー!!!』
すると…――
「あー、うるせー…」
振り返ると 寝ていたはずの拓斗が 綾の声で目を覚ましたようだ
相変わらず目付きが悪い
しかし 前よりはずっと優しくなった
すぐ怒らなくなったし――
綾のことをいじめるのは いっこうに変わらないが…――
『あ、ごめん…』
「俺の前で、男の話題すんじゃねーよ」
そう言うと 拓斗はまた 机に寝そべってしまった
“俺の前で、男の話題すんじゃねーよ”
そのときはまだわからなかった
拓斗が言った言葉の意味が――