まったく…あの、キモキモ男のせいで
今日の1日全てが台無しだ。そう思いながら、玄関のドアを開いた。

『ただい…』


ダダダダダダ…

「紅祢ちゃ~ん♪おかえり♪」

そう言って 抱き付いてきたのは、
私のパパの
前川 藍飛 [マエカワ アイト](38歳)だ。


『パパ離せ~!今から柔道なんだから!!』


「え~!紅祢、柔道習ってたのか?」

…こいつ、可愛いー娘の
習い事も知らないのか。


そう思いながら パパに睨みを利かした。

『紅祢ちゃん怖い~♪』

私のほっぺたを ツンツンしてきた。


『あ~もう!!行ってきます!』

私は 柔道着の入った鞄を持って、
家を飛び出した。