家に帰ると、また塾。
「はぁ、、、。」
塾に行くのはいやだけど、彼に会えるから行くのが楽しみになっている。
塾に行くまでは、ずっと勉強。
そして、夕食を食べて塾へ行く。
勉強の気分転換には、好きなアーティストの音楽を聴く。
それが私の日課になっていた。
「じゃ、行ってきます。」
私は、受験と言うプレッシャーからかこの頃ずっと寝不足気味だった。
「ふぁぁ。」
家から歩いて3分のこの場所。
いつもの席に着いて、机に突っ伏して少し眠ろうとしたら、、、
「なぁ、新山。」
「んー、、、へっ?!」
急に、大江に話しかけられた。
驚いている間もなく。
「高校ってどこ受けるつもり。」
急にそんな事を聞かれた。
「んー、、、○○高校の普通科。」
推薦は、元々ダメ元で担任にも、親にも無理言って受けようとしていたから他の人には普通科と言ってあった。
「へー。」
「大江は?」
「んー、、、俺は、××高校。」
私なんかより、レベルの高い高校。
「そっかー。」
「絶対無理だー、、、。」
「そんな事言わないで、頑張れ!」
落ち込んでいる彼に、何かかけられる言葉を考えた結果これしか言えなかった。
「、、、おー。」
でも、少し話せただけでとても嬉しかった。