翌朝、目を開けると、そこにはよく見慣れた天井があった。
ゆっくりと起き上がる。
昨日のままの服で、あたしはいたはずのない自分の部屋のベッドにいた。
……誰が………?
お父さんもお母さんも、相変わらずこの時期は出張でいないし…………
寝ぼけて知らぬ間にベッドに移動した…?
………そんな記憶ない……。
あたしはスッキリしないまま、部屋からリビングに向かった。
そしていつものようにテレビをつけた。
途端に、あたしを一気に目覚めさせる、高くて大きめの女子アナの声。
『昨夜のイルミネーションは、とても綺麗でしたね!』
………そっか。
昨日は、クリスマスイヴだった。
日付は知ってたけど、イヴなのは忘れていた。
…イルミネーション見たかったなぁ。
なんてテレビ画面を見ながら呑気に考える。