「そうなんだ…。 隼はいつ出ていったの?」 「あ、はい。昨日の深夜に 出ていかれました。」 「…………。」 時計を見ると9時35分を 指していた。 「あ。そう言えば旦那様が 大事な話があるから部屋に 来るようにと仰っていました。」 「うん……分かった。 すぐ行くよ……。」 そう言って、私は気が向かないまま 着替え、パパの部屋に向かった。 部屋をノックし、いつもと変わらない 重い扉を開く。