俺は目を凝らして見ようとしたが眩しくて顔が全然見えない。
そこにいるのは…誰?
セミロングの髪の毛が海風によって優しく揺れている。
俺が手を伸ばそうとした時、一気に顔がしっかりと見えた。
「夢斗っ!」
そう笑顔で笑っているのは…マネジャー?
「マネジャー??」
―――――――…………。
「夢斗っー」
「むーうーとっ!」
目を開けるとマネジャーが俺の顔を不思議そうに見ていた。
「ま、マネジャー??」
俺がそう言うとマネジャーはホッとして、
「良かったァ。やっと起きた。着いたよ、事務所に」
そう言った。
さっきのは夢?
俺は現実と夢の区別がつかないままボッーとしてしまう。
俺はマネジャーの顔を見た。
事務所から連絡が来たのかあたふたしている。
「マネジャー…??」
マジでさっきの夢はなんなんだよ。
「あっ、はい。分かりました!」
その時、
「あっ、帰ってきてる♪」
反対側から天空の声が聞こえた。
すると、マネジャーは電話を片手に持ち、天空に手を振った。
そして、電話を切ると、天空はマネジャーに言った。
「練習は休憩中??」
そう言うと、天空はマネジャーに近付き
「うん♪」
笑顔でそう答えた。
そんな天空に楽しそうに話しているマネジャーはいつも通りなんだろうけど、何故か苦しくなった。
なんで?
マネジャーの笑顔に俺は切なくなるし、ドキッとなる。
これは、
恋なのか??
俺はマネジャーが好きなんだ。
ーside明瑠ー
大きなコンサートも終わり、今日はメンバーはお休みなのです。
そして、今日はメンバーだけの打ち上げをやるとか言い出して、何故か今あたしもここにいます(笑)。
「やっぱり夢斗の部屋は綺麗だねぇ♪」
暢気にそう言うのは、風雅だ。
今日の打ち上げは夢斗の部屋なのです♪
何故かって?
夢斗がジャンケンに負けたからです(笑)(笑)。
「汚くすんなよー?」
そう言ってキッチンへと向って言った。
「やばい、うちの部屋より綺麗かも」
あたしがそう言うと、風雅はケタケタと笑って、
「あいつは綺麗好きだからなぁー。俺の部屋も綺麗にして欲しいくらいだよー」
そう言った。
確かに風雅はあまり綺麗にしなさそうかも(笑)(笑)。
「確かに綺麗だねぇ♪」
そう言って風雅の部屋の置物やら、本やら雑誌をバラバラにしていた。
そしたら、夢斗が無言で天空の所へ来て
パコーンっ
思いっきり叩いた。
えっ、えぇ!?
そしたら、天空は夢斗に叩かれた所を手で押さえながら、
「いってぇー!」
そう言った。
「お前なぁ…。俺毎回言ってると思うんだけど俺の部屋にやばいもんは一個もねぇ!」
そう言って怒り出した。
や、やばいもん!?
何だ、それは!?
あたしがそんなことを思っていると天空は咲夜の方を指指して
「いや、コイツの部屋にはあった!!」
そう怒鳴る。
んっ?
天空はなんの話をしているのかな??
あたしにはさっぱり分からないんですけど(笑)(笑)。
そしたら、ソファの上で寛いでいる咲夜はキョドリながら、
「お、俺の部屋な、なに何もねぇよー!!」
そう言った。