分かってる、振り向かなくたって。 「少し話さない?」 ほらね。 透き通った優しい声。 太陽の匂い。 振り返ればそこには田山くんがいた。 「打ち上げないの?」 「あるけど今はこっちが大事だからさ」 言おう。 田山くんに。 そう思った私は、田山くんの後ろに ついていった。