「ちょ、言わないでよ~」


わたしはあたふたと手を振った。


急いで廊下に出て、袋を持った。



お姉ちゃんは余裕そうに笑っている。


「まあ、頑張れ。」



「…彼氏がいる人はいーですねぇ。
行ってきまーす。」



わたしはブスッと呟いてから、ドアを開けた。



お姉ちゃんには彼氏がいる。


正直うらやましい。



わたしもお姉ちゃんみたいに、素直に気持ちが伝えられたらいいのに───