カップル繋ぎをした二人は、ただ何も話さず、ひたすら歩くこと10分は経過していた。



（どうしよう…手を繋いだまではよかったけど、この後の展開までは予想できなかったわ…。）



そうルイは、こんな展開になるとは微塵も思っていなかった。



まさか、隣を歩いている彼女が一言も言葉を発せず、ひたすら無言のまま歩いているだなんて誰も予想は出来なかっただろう。



（まだ恥ずかしがりながら、無言でモジモジしてたら可愛い方だけど、無表情で何事もなかったかのように、隣に居られたら俺はどうしたらいいんだー!?）



ルイは綺麗な青空を見上げ、心の中で叫んだ。



そして、最初に口を開いたのは恵梨香の方だった。



「…ねぇ？これって…楽しい？」



恵梨香は疑問をルイに投げ掛けた。



そして、ルイは颯爽と答える。



「あぁ、俺は結構楽しんでるぜ？」



（俺のバカヤロー!!なんで、俺はそこでカッコつけてしまったんだ!?そこは、ちゃんと教えてやるべきじゃないか!!）



ルイは心の中で後悔していた。