小さくなっていく恍。 俺の隣には琴海しかいない。 ただ静かに歩いているだけの琴海が。 「琴海、大丈夫か?」 「・・・うん」 「そんなに大事なものなのか?」 この質問にはすぐに答えず、しばらく沈黙が続いた。 この空気をどうしようかと思っていると、そっと琴海が呟いた。 「私、子供なんだと思う・・・」 「ん?」 質問に答えるどころか、全く違う話。