「あの・・・そのお盆の」




俺が言い終わる前に、店員はふすまを閉めて俺の目の前にその料理を置いた。





「こちらは、ニクジャガになります」




「これ・・・どういうことですか?」






「・・・はい?」



店員こそ「なにが?」と言いたげな表情で俺を見る。





今、俺の目の前にあるこの"ニクジャガ”は、おかしいんだ。