とにかく荷物を降ろし、スーツもサッと脱いだ。




目の前には和風の部屋に合った木の机が一つ。



部屋の端に一枚の座布団があって、おそらくそれを自分で机の傍に持っていって座るのだろう。





やっぱりどこか変な感覚だ。


「失礼します」




さっきのあの店員の声が、ふすま越しに聞こえ、そっとそのふすまが開いた。



その店員の手にはお盆があって、その上にはなんとも不思議なものがあった。