今日まで俺はまともな食事をとってなかった。



いくらお腹が空いたって、そんなことより違うものが勝っていたから。





でも、今は・・・今なら食べられそうな気がしたんだ。



『・・・・・・』


手の中のおにぎりをジッと見て、そして、パクッと一口かじりついた。





『・・・どうかな?』


心配そうに隣から覗き込んでくる平田さん。





俺は・・・すごく嬉しかった。


久しぶりに食べたご飯が・・・最高にうまかったから。





『・・・おいし』