「しっかり食べて、いってらっしゃいね」


「はい」




平田さんは他の子たちの世話もしないといけないから、こうしてご飯を作った後も暇ではない。




それでも時々俺のところに来て「準備大丈夫?」と心配してくれる。


そんな平田さんの優しさが心にしみるんだ。





「あ、そうそう。今日のお弁当ね、頑張ってみたから楽しみにしててね」




「ありがとうございます。・・・いってきます」





全部の支度が整っていよいよ施設を出る時間。



お弁当の中身が気になる。




よしっ、と靴を履いて外に出た。