―――俺は こんなところで何をしているんだろうか。 八年前のあの日、父さんと一緒にこの“公園”に来たんだ。 でも俺が走って滑り台まで行って後ろを見たとき、父さんはいなかった。 『パパ!!』 そう叫んで俺は元来た道を走って戻った。 でも父さんも父さんの車さえも、あるはずの場所になかった―――。 「・・・父さん」 俺は今日も届くことのないこの声を空に向かって零すんだ。