思わずブレーキを踏みそうになった。 手元も若干狂ったし、下手してたら事故だったよ。 「急に何言ってんだよ。危ないだろ」 「今の言ったからもう気が済んだ。あ、ゆっきー、俺コーヒー飲みたい」 「・・・・・・」 何もなかったかのようにそっぽを向いて、俺を放置。 でも、山田がこういう奴で良かったのかもしれない。 家に帰って玄関にカギをさす。 ガチャリと音がして、俺はそのドアをそっと引く。 「・・・ただいま」