俺は至って普通に仕事をしているつもりが、どうやら山田にはそうは見えないらしい。 しょっちゅう俺を見ては「今日どうかしたのか?」と聞いてくる。 最初こそ「琴海がいないから寂しいんだ」と言っていたが、そろそろ山田も納得しなくなり始めた。 「奥さんのこと好きすぎだろ」 「悪いか」 「ゾッコンでいいけどさ、でもそろそろしっかりしないと息子とか居心地悪いだろ。親父がこんなだとさ」 「・・・・・・」