俺は会社に電話をして事情を話し病院に向かった。



琴海と悠里がいるであろうあの場所に。




「ついて行こうか?」


「大丈夫だ・・・」


山田が心配して言ってくれたけど、俺はその申し出を断って一人病院へ向かった。





その間も俺の心臓は激しく脈を打っていた。



ハンドルを握る手が震えていることも、酸欠で頭がクラクラするのも、そんなこといちいち気にしてなんかいられなかった。







病院について車から飛び降りる。



「すみません!さっき近藤琴海が運ばれてきたはずなんですけど!」




「近藤琴海さん・・・あ!こちらですっ」