「な、んで、それを・・・」 あの日、二人の家ができてそこに越した。 記念に写真を撮ろうよ、なんて無邪気な笑顔を向ける君に、逆らう理由なんかなかった。 今や茶色く薄汚れてしまっている家の壁は、八年前にはあんなにも白かったんだな。 短いようで長い、八年という時間を思い知らされる。 「琴海さんに、会いたいとお思いですよね?」 「・・・・・・」 「八年前のあの時から、会いたいと想い続けて、今日がある」