「幸哉っ」 「・・・琴海」 「お疲れ様」 優しい笑顔で俺を出迎えてくれた琴海。 俺は体育館に俺の名前が木霊したのを聞いた直後、すぐにステージを後にした。 舞台そでに入った瞬間今までとは比べ物にならない、地響きすらしたあの"悲鳴”が耳を掠めた。 危うくまともに聞いて、鼓膜が破れそうな勢いだった。 咄嗟に耳を塞いで防いだけど。 そして、変な王冠ともおさらばしてフラフラと歩き始めたとき、琴海に会えた。