恍と一緒にいるなんて、初対面のくせして本当に・・・姉貴はフレンドリーというレッテルを張られるだけのことはあるな。
弟としてはなんとも複雑なんだけど。
あんなだから、彼氏にまともな奴がいないんじゃないかと思う。
「お前ら、どこ行ってたんだよ。俺たちと一緒に回るって言ったろ!」
「俺たちって、姉貴が一緒なんてのは聞いてねぇし、恍もさっき知り合ったばっかりだろ」
「でも、こうなったら一緒に回るしか」
「はじめまして」
恍の言葉を遮った姉貴が、スッと琴海の前に立つ。
その姿は、姉貴、って感じで。
多分、こういう時の姉貴は空気が読める人になるんだと思った。