さっきまで俺たちの間にあった距離は、もう1ミリもない。 お互いの温もりが、心地よかった。 「俺は、琴海だけが好きなんだ」 「・・・・・・」 「周りの奴らが何を言ってても、俺は琴海に言われたこと以外は嬉しくない」 「・・・うん」 「・・・文化祭、いこっか?」 琴海を体から放そうと腕をほどいた。 でも、琴海は放してくれない。 まだ泣いてるんだろうか。 でも、すごく落ち着いているように見える。