こんなところまで思い出さなくていい。



そんな想いとは反対に、俺が過去に言ったであろう言葉がどんどん出てくる。




「どこからみてたんだよ!俺はちゃんと逃げようとしてたんだ」


「どこからも何も、目に止まったのよ!でも、そんな素振りが伺えなかっただけ!」



「だからって、こうやって勝手に逃げてきて勝手に泣いて、勝手に勘違いされて、おかしいだろ!」



「勘違いされるような環境にしてるのは幸哉でしょ!?」




「そんな環境にした覚えなんかねぇよ!」



思い出された言葉は次々に口から飛び出していく。




分かってるのに、止められない。