言ってることと、やってることが絶対間違ってるよな。



そのとき、俺の頭の中にまたふとある記憶が蘇ってきた。




その記憶は・・・この後の出来事だった。


それに気づいた俺は急いで姉貴から離れようとした。





でも、少し遅かったらしい。










「・・・幸哉?」






これだけの人ごみの中でも、その声は俺の耳にしっかりと届いてきた。




それは、さっきまで俺が探していた愛しい人の声。



「琴海!」




でも俺のその声も虚しく、琴海は走ってどこかへ行ってしまった。