振り返ると、そこには思いがけない人がいた。 「えっ!?」 「え、って何よ。来てあげたのに」 「え、あ、え?」 その姿はいつ振りに見たんだろうか。 現実じゃ三十五歳だから・・・目の前にいるのは大学生のときだから・・・。 「幸哉?この人誰?」 隣で恍が小首をかしげた。 そういえば、この時初めて恍は会ったんだっけ。 めったにこういうところに出てこない人物だったしな。